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2019-12

『二日灸(ふつかきゅう)』 - 2011.08.30 Tue

本日は日暦におきまして 『二日灸(ふつかきゅう)』の日となっております。

昔は旧暦の二月二日と八月二日にはお灸の効能がいつもの数倍にもなると考えられ、
その事からこの日に無病息災を願ってお灸をするというのが一般的であったようです。

本日はその旧暦の八月二日にあたります。

その昔は医療施術の中心的療法として民間にも広く浸透していたお灸ですが、
現代においてはその役割がシップ等にとって変わり、今一つ存在感が薄くなってきております。
特に若い人達にとっては馴染みの浅いものとなっているのではないでしょうか。

しかしながらこの『二日灸』、諸説は様々ですが主に無病息災・延命長寿の願いを込めて
昔は特に子供達のおでこに施していたようです。

元々は基本的に元気いっぱいの子供達にすえるわけですから、健康のためというよりは、やはりおまじない的な要素の方が強かったものと思われます。


『悪い病気にかかりませんように。災難に遭いませんように。』

切なる祈りを込めて我が子のためにお灸をすえる、その親の着物の膝に甘えながら、
健気に熱さをこらえる幼子の可愛らしい姿が目に見えるようではありませんか(^_^)

子供のおでこにもぐさが乗った姿は、まさにお釈迦様のおでこにある白毫(びゃくごう)にも似ていて
その姿に近づける事で御仏の御利益を頂きたいという考え方もあったという諸説もあったり無かったり(^_^)

しかしながら現代で同じ事をやってしまうと、残念ながら一歩間違えば『幼児虐待』とも捉えられかねない・・・
誠に嘆かわしき時代の流れと申し上げる他ございません。
御仏への思いが薄くなるのもわかるような気が致します。


『二日灸』は親しみを込めて『ふつかやいと』とも呼ばれ、俳句の季語にもなっております。

   「 花に行く 足に二日の灸(やいと)かな 」 正岡子規

   「 かくれ屋や 猫にもすゑる二日灸 」   小林一茶

   「 二日灸 週休二日の事ですか? 」    現代の若者


最近では愛好者の方々のみならず、広く一般にもその効能を実感してほしい意図からか
簡易タイプのお灸も薬局等で販売されているようです。

エアコン疲れによる体の冷えをとるにもお灸は充分な力を発揮すると言われております。

夏の疲れが出やすいこの時期、もぐさの煙をくゆらせて
身心に染みいるその薬効を実感されてみてはいかがでしょうか。

口から錠剤を流し込むよりも、はるかに風流な健康法ではございませんか(^_^)



        合  掌






夏本番 『八朔(はっさく)』 - 2011.07.30 Sat

先日お約束致しましたとおり、本日は『八朔(はっさく)』についてのご説明を書かさせて頂きます。

夏も暑さの盛りとなり暦は八月となりました。
八月の始めの日である本日は『八朔(はっさく)』と呼ばれる日です。

八朔(はっさく)とは『八月朔日(はちがつさくじつ)』の略で、『朔日』とは一日の事を意味します。


私達日本人はこの日に特別な意味を見出し、文化や生活に反映してまいりました。
ちょうどこの頃早稲の穂が実る事から、実った初穂をお世話になった方などに贈る風習が古くからあったのです。
このことから『八朔』の日は『田の実の節句』とも言われています。
まずは農民の間での風習でしたが、その後「田の実」を「頼み」にかけ、武家や公家の間でも日頃からお世話になっている(頼み合っている)人に感謝し恩を返す意味合いで贈り物をするようになったという事です。

これが後の『お中元』にあたるという俗説もございます。

このような風習は現代に及ぶ今でも、形を変え、場所を変えて日本各地で伝統として残されております。

福岡県内のある町では、この日を『八朔の節句』として長男長女の誕生を祝う風習があります。
男児は藁でわら馬を編み、女児は米粉で団子雛を作って家に飾るのだそうで、
この伝統行事は300年以上も続けられ土地の人々に受け継がれています。

また、新暦八月一日に京都・祇園一帯の花街などで、芸妓さんや舞妓さんがお茶屋やお師匠さんの家へ挨拶に回る伝統行事をご存知の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

これも『田の実(頼み)の節句』の意味合いのある八朔の日ならではの風習であると言えそうです。


江戸幕府の時代では、この日を正月に次ぐ祝日としていました。
これは徳川家康が初めて江戸城に入った日が八月一日とされていたからであり、いづれにしましても特別な日であった事には間違いないようです。


何気なく過ごしながらめくっていく暦にも、御先祖様が残されて今に受け継がれるこのような文化が息づいている事を思うとまた日々の趣きも変わったものとなるような気が致します。

ちなみに、皆様ご存知の果物の八朔は、ちょうど八月一日頃に食べ時となる事からこの名が付けられたと言われております。

夏の香りを閉じ込めたみずみずしい果実を味わいながら、遠き歴史に思いを馳せるのもまた良いのではないでしょうか。



      (‐人‐)合 掌





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